まだない価値を、どう仕事にするか | 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科「アントレプレナーシップ」ゲスト講義

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
「アントレプレナーシップ」ゲスト講義

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の「アントレプレナーシップ」にて、未来予報株式会社代表・宮川麻衣子がゲスト講義を行いました。
講義では、未来予報株式会社の起業の経緯を起点に、まだ名前のない無形の価値をどのように社会へ伝え、事業として成立させてきたのかを紹介。後半では、SXSWを「未来の完成形を見に行く場所」ではなく、異なる価値観や技術、文化が衝突し、次の社会の前提がつくられていく実験場として読み解きました。
起業の成功談や経営理論を教えるのではなく、不安や違和感から事業を構想すること、未来像を意思決定や行動に接続することについて、宮川自身の実践を通じて考える講義となりました。


背景

受講者は、企業や組織で実務経験を持ちながら、起業、新規事業、投資、地域課題、テクノロジーの社会実装など、それぞれ異なるテーマに取り組む社会人大学院生が多数です。
一般的なアントレプレナーシップ教育では、市場分析、事業計画、資金調達、組織づくりといった方法論が中心になります。しかし、新しい事業の出発点には、まだ市場として認識されていない欲望や違和感、自分自身の経験から生まれる切実な感覚があります。
宮川自身も、最初から明確な事業計画やポジティブな夢を持って起業したわけではありません。広告やデジタルクリエイティブの仕事が技術変化によって失われるかもしれないという不安と、SXSWで出会った「未来を恐れるのではなく、自分たちがどう関与するかを考える」という態度が、未来予報という事業の原点となりました。
本講義では、この個人的な起業の経緯と、未来予報を無形の価値として事業化してきた過程を題材に、既存の経営学とは異なる角度から事業創造を捉え直しました。


実施内容

講義は、宮川自身が技術変化への不安を起点に未来予報株式会社を立ち上げた経緯から始まりました。
そこから、まだ説明する言葉も市場もなかった「未来予報」を、どのように仕事として成立させてきたのかを、実際の事業やプロジェクトを交えながら紹介しました。
後半では、SXSWを未来の完成形を見る場所ではなく、異なる技術、文化、価値観が衝突し、次の社会の前提が生まれる場所として読み解きました。
一方的に方法論を伝えるのではなく、受講生が取り組む起業、投資、新規事業、地域課題、テクノロジーの社会実装と接続できるよう、質疑応答や懇親会まで含めて対話を深めました。


見えてきた問い

新しい事業は、すでに存在する課題を解決することからしか生まれないのでしょうか。
市場になる前の変化は、明確なニーズではなく、人々の小さな違和感や価値観の揺らぎとして現れます。その兆しを見過ごさず、まだ存在しない選択肢として構想できるかどうかが、新しい事業の出発点になります。
また、生成AIをはじめとする技術が知的作業を代替し始めるなかで、人間が生み出す価値の根拠も変わりつつあります。
情報を持っていることではなく、どの変化に意味を見出し、どのような未来を構想し、他者が動ける形へ変換するのか。その力が、これからの起業や事業創造において、より重要になるのではないでしょうか。


当社が提供する価値

未来予報株式会社は、未来の正解や流行する技術を教える会社ではありません。
企業、組織、個人が抱える違和感や可能性を、社会・文化・技術・人間の変化と接続し、まだ明確になっていない事業機会や未来像として可視化します。
講演や研修においても、既成の内容をそのまま提供するのではなく、参加者の業種、役割、直面している課題に合わせて構成を設計します。
新規事業を考えたい。既存事業の先にある可能性を広げたい。次世代リーダーに、現在の延長線上だけではない思考を促したい。
そうした場面に対して、未来を考えるための視点と言葉、そして次の行動につながる構想を提供します。


PROJECT TEAM

講師・講演構成
 宮川麻衣子
 Futurist/未来予報株式会社・VISIONGRAPH Inc. 代表取締役
 SXSW Japan代表

主催
 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
 「アントレプレナーシップ」