E-sportsは高校生のキャリアを進化させるか?SXSW2019に見るe-sportsの未来

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サウス・バイ・サウスウエストには、年々大きくなってきている"SXSW Gaming"というゲームのイベントがあります。ゲームのセッションはもちろんのこと、アワードがあったり、Eスポーツのトーナメントが行われたり、Gaming Expoという展示会も行われます。

今回の特集では当社のインターンである当流谷が、自身が私立高校で長期インターンを行っていた経験から、「Eスポーツと高校生のキャリア」について、SXSW2019年に登壇するスタートアップをもとに考察してみました。

お楽しみください!

日本でも盛り上がるEスポーツの取り組み

私は学生インターンとして、ある私立高校に関わっていました。ある日ニュースを見ていると、生徒たちがe-sportsチームを結成し、大会に出場するということを耳にしました。それ以来、e-sportsを調べてみると、選手として活躍されている方が日本国内でもいることを知りました。調べていく内に、そこで私がちょうど就活をしているということもあって、「e-sportsとキャリアを結びつけて考えるなら、どういう視点があるのだろうか?」という問いが生まれました。

その問をSXSWではどのように解消するのか?

今回は、e-sportsと高校生のキャリア構築を支援しようとしているDELANE PARNELLについてご紹介します。

彼が話すセッションは、こちらです。

Master of Games: Crafting the World of High School Esports

3/15 12:30-13:30

https://schedule.sxsw.com/2019/events/PP100325

DELANE PARNELLとは何者か?

現在26歳。Forbes誌が選ぶ2019年30歳以下のゲーム界における才覚ある人物としてノミネートされています。彼がゲーム界において、影響力を持つのはプレイヤーとしてではなく、PlayVSという企業を経営しながら、e-sportsを通じて高校生がキャリアを構築できるような支援を行っているからです。

PlayVSとは?

PlayVSはe-sportsが高校の中に浸透するように、高校生向けの公式リーグを主催する企業です。

ですが、e-sportsと高校生を取り巻く環境において課題となるのがいくつかあります。大別すると3つに分けられるのではないかと考えています。

1.対戦者やチームメイト、指導者がいない

2.対戦ルールの制定

3.キャリア構築の手法や、考えが広がらない

この3つ主にPlayVSは、彼らが解決したソフトウェアで解決しようとしています。彼らが開発したものを使えば、e-sportsでどのように戦略を立てて、戦えばいいかを指導してくれるコーチや、一緒に戦う仲間を学校内でソフトウェアに名前さえ登録しておけば見つけ出し、対戦相手を他校や同じ学校内で見つける事を叶えるものです。

ですが、ソフトウェアだけでは不十分です。このソフトウェアを導入してくれる高校がどれだけあるのかが重要になってきます。なぜなら、対戦者やチームメイトが集まらないとe-sportsはできないので、どうしても多くの高校に導入してもらわなければ成立しません。しかしこの点は心配なく、現状で全米20000の高校で独占的に導入する権利を獲得しているとのことです。これからますます企業として成長していくのではないでしょうか。

e-sportsは高校生たちになにをもたらすか?

そうして日々、e-sportsの腕を磨いていくと、自己有用感を育むきっかけとなったり、それが大学への進学を決める機会にもなるかもしれません。アメリカ国内では、e-sportsの選手に対して全米200校の大学などが奨学金を与えるという事例がいくつかあります。

ゲームは元来、「だめなもの」としての認識が強くありましたが、まさか子どもが自らの道を切り開く手段としてゲームが出てくるとは、世の中の変化を一つ感じる事例ではないでしょうか。

日本でこのような活動を展開するならどうするか?

展開するならば、2つシナリオがあると考えられます。

1つ目に「異業界との協働」が考えられます。ゲーム会社、ゲームメディア、e-sportsを盛り上げようと活動する団体など、国内にはさまざまな関係者がいます。しかし、日本の場合まだまだゲームに対して「だめなもの」という認知が強いように思われ、この認知を払拭するにはゲーム業界から活動するだけでは限界があると考えられます。だからこそ、異業界との協働で、その認知を打ち破る活動を起こしていく事が、展開としては考えられるのではないかと考えています。

2つ目に「学生」によって展開される可能性が考えられます。大人がいろいろやるよりも、高校生か、あるいは大学生がe-sportsとキャリアをかけ合わせて何かをしてみたいと考える可能性はあるのではないか、と私は思っています。なぜなら、私が関わった高校で「e-sportsの大会に出てみたい」と高校生が先生に言い、そこからチームを結成し、学校内での活動を認めてもらえるように行動したというエピソードを聞いたからです。小さなことかもしれませんが、高校生にこれだけのやる気をもたらすe-sportsには可能性を感じます。

機会があれば、実際に高校生たちに取材をしてみたいと思います。

楽しみにしていてください!

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未来予報株式会社

未来像<HOPE>をつくる専門会社。大手メーカーやスタートアップとともに、リサーチに基づく未来のストーリーやビジュアルを作り出している。日本唯一のSXSW公式コンサルタント。

10年後の働き方』(インプレス社)を発売。培養肉マイスター、バイオ衣装デザイナー、3Dプリント建築家など、世界で実際に進められているプロジェクトから、50の未来の職業を提示した。Amazon情報・コンピュータ産業カテゴリーでベストセラーを獲得。その活動がBRUTUSやAXIS、WIREDなどメディアに取り上げられている。虎ノ門ヒルズ・六本木ヒルズ、日本財団ソーシャルイノベーションフォーラムなど講演活動多数。

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