<SXSW2019>フェミニズムの再定義。女性ならではのリーダーシップ。

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SXSW2019はともかく例年以上に女性が活躍しそうだ。

スピーカーの数も多く、セッションの内容も女性をモチベートするものが多い。

なぜここまで女性が取り上げられているのか。

現地オースティンに住むAyaが2人の女性スピーカーから考えてみた。

フェミニストという言葉は、ひと昔前の

ウーマンリブ運動

などの『男なんかに負けるな』というイメージにとられる事が多々ある。男性にも負けない強さを持つような"男性にも負けない強い女性"像がそこには求められた。

しかし、最近では

リーダーシップは女性ならではの特徴(思慮深さ、感情的など)を肯定したリーダーシップ

を持った女性も多く出てきている。

女性のリーダー像も、「男性に負けない」から「自分らしい強さがある」人に共感が集まっているのだ。

ここで幾つか最近の女性のリーダーシップ例を挙げてみる:

2018年版の

Wonder Woman

はまさにこの新しい女性ならではの強さを描いた作品だ。

主人公は超人的な肉体の強さを持つと共に、繊細さと感情的、思いやりに溢れたキャラクターだ。

宮崎駿の『風の谷のナウシカ』を思い出す。

最も最近でいうと、今年のアカデミー賞中継で流れたNikeの広告である。

『感情的だ、クレイジーだ』と言われても私たち女性の強さを見せてやる、というメッセージのこの広告はアメリカではかなりの話題になった。

SXSWにも沢山の女性リーダーが毎年参加するが、ここではジャンルの異なる2人を選んでみた。

Alexandria Ocasio-Cortez

Featured Session: Alexandria Ocasio-Cortez and the New Left3/9 17:00-18:00

2018年、アメリカ史上最年少(28才)で下院議員に当選したアレクサンドリア オカシオ・コルテスは時の人である。

2017年に火がついた#metoo ムーブメントと、2年目に入ったトランプ政権が象徴する白人至上主義を『アメリカのあるべき姿ではない』と心底嫌う人々が生み出した新しい風だ。

ブロンクス気質で『フェアじゃない!』『それは間違っている』と恐れ知らずに確立されているハイパワーに立ち向かい妥協を嫌う彼女の姿は、世の中の意識が変わって行くのを目の前で見ているようだ。

Brene Brown

Featured Session: Opening Speaker, Brené Brown

3/8 11:00-12:00

女性のリーダーシップについて研究するテキサス出身のBrene Brownは著書にいくつもの#1 New York Times Bestsellersを出し、彼女のTED Talkの The Power of Vulnerbility(弱みの持つ力)は世界中で3500万回以上閲覧されている。

Brene Brownが今年のSXSWのオープニングスピーカーとして選ばれたのにも納得がいく。

SXSW2018では、多くのセッションが映画「ブラックパンサー」に言及していた。

キャスト、スタッフともに黒人が黒人のスーパーヒーローの映画を作ることが、従来から語られてきたようなアフリカ文化のネガティブで本来とは違うイメージを自ら再定義した事が評価につながった。この映画をみることによって、多くの黒人達が自分たちの文化をもう一度尊敬することができる影響力を持っている。

今回紹介したアレクサンドリア氏も、多くの若い女性達を勇気づけるだろう。

人間はついつい性・人種、学歴や所得などでカテゴリー分けをしたくなる性質がある。

まさにアレキサンドリアのような新鮮なリーダー像は、未来に向けたHOPE<希望>の象徴なので、間近でみることを楽しみにしている。

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未来予報株式会社

未来像<HOPE>をつくる専門会社。大手メーカーやスタートアップとともに、リサーチに基づく未来のストーリーやビジュアルを作り出している。日本唯一のSXSW公式コンサルタント。

10年後の働き方』(インプレス社)を発売。培養肉マイスター、バイオ衣装デザイナー、3Dプリント建築家など、世界で実際に進められているプロジェクトから、50の未来の職業を提示した。Amazon情報・コンピュータ産業カテゴリーでベストセラーを獲得。その活動がBRUTUSやAXIS、WIREDなどメディアに取り上げられている。虎ノ門ヒルズ・六本木ヒルズ、日本財団ソーシャルイノベーションフォーラムなど講演活動多数。

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