SXSW2015に関するレポートです!今年も2日間に渡って行われたSXWSW Accelerator AwardにてSIXさんがBest Bootstrap Companyに選ばれました!
メディアにも取り上げられて日本での知名度が増したSXSW Accelerator®ですが、何なのかという情報があまりでていませんので、SXSWを象徴するもののひとつでもあるのでご紹介できればと思います。

1.Lyric Speaker | 歌詞が表示されるスピーカー

Interactive

日本からは初のファイナリスト、そして賞の受賞へ

まずは動画をご覧ください。



歌に合わせて、歌詞部分が透過スクリーンに表示される仕組みです。歌詞にはモーションもついています。音楽のデジタル配信が普通になってきてCDを買わなくなると、歌詞をじっくり読むことがなくなりましたね。そこを逆手に歌詞を楽しむという方向に振り切ったのがこのスピーカーです。SXSWには実サイズのデモ機を持参してらっしゃいました。

SXSWでは7回目を迎えるSXSW Accelerator Award(アクセラレーター・アワード)のEntertainment and Content Technologies(エンターテイメント&コンテンツ部門)のファイナリストに選出され、司会者、審査員と観客がいる場で2分間のプレゼンテーションを行います。2分間の中で、自分たちがいかに面白くて、新しいサービスやプロダクトなのか、世界を変えるのかを時間いっぱいいっぱいにアピール。その後に3人の審査員から怒涛の質問を浴びせられます。やはり一番つっこまれるのは、

  • ビジネスモデル、マーケットの大きさ
  • いくらで販売するつもりなのか
  • ターゲットはどこにいるのか?これを買うユーザーはどんな人を想定してる?
  • Co-founderや開発メンバーはどんな人がいるか?

あたりです。
ハードな質問をされて審査にかけられます。そして翌日決勝戦へと進み、今回Best Bootstrap Companyという賞を受賞されました。おめでとうございます!

檀上に立たれる株式会社 SIXの齊藤迅さん。2分間のピッチのあと厳しい質問が行われます。
檀上に立たれる株式会社 SIXの齊藤迅さん。2分間のピッチのあと厳しい質問が行われます。

2.SXSW Accelerator Awardとは?

最もイノベーティブでクールなテクノロジーを探せ!


Accelerator AwardはSXSW公式イベントの中でも一番規模の大きいスタートアップのためのコンペティションです。SXSWがスタートアップの登竜門と言われる所以でもあります。部門は全部で6つ。
7回目を迎える今年、全部門でなんと500を超えるスタートアップからの応募があったそう。そこから選考委員が選出しSXSW開催3か月前ごろに通達が行くようです。面白いのはコーチ制度があり、どんなプレゼンテーションを行ったらいいのかコーチングしてくれるとか。さすがです。
今年は初の試みでAccelerator前日にコーチ陣によってピッチのリハーサルが行われたとか?まるでショーですね。それだけでこの2分間は特別だということがわかります。
もしコーチ陣が気になる場合はこちらにリストがあがっています。
各部門から1日目のピッチから4チームに絞られ、2日目のラウンド2に進みます。ラウンド2では各チーム5分間のプレゼンテーションとQ&Aが行われ、その日の夜Winnerの発表と表彰式が行われる日程となっています。

SXSW Acceleratorの6つの部門は以下です。

  • Enterprise and Smart Data Technologies(エンタープライズ&スマートデータ部門)
  • Entertainment and Content Technologies(エンターテイメント&コンテンツ部門)
  • Digital Health and Life Sciences Technologies(デジタルヘルス&ライフサイエンス部門)
  • Innovative World Technologies(イノベーティブワールド部門)
  • Social Technologies(ソーシャル部門)
  • Wearable Technologies(ウェアラブル部門)

それでは各部門のファイナリストとWinnerを紹介しつつ傾向を読み取りたいと思います。(※未来予報調べ)


Enterprise and Smart Data 大量データを高速処理の流れは特化型へ | エンタープライズ&スマートデータ部門

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Partpic | Atlanta, GA → (CrunchBase)

何かの機械をメンテナンスする時に、ネジやボルトなどの部品を交換したくてもメーカーや型番がわからないことありますよね。メーカーがわかったとして、膨大なカタログの中から見つけたり、カスタマーセールスに電話して「色は黒で普通のより大きくて…」なんて説明されても時間がかかるし、それはお互いにとってロス。それを解決してくれるのがこのPartpic!
Partpicアプリを起動して部品を撮影。画像解析して識別してくれるという優れもの。カスタマーにはアプリとしてダウンロードしてもらい、各メーカーにはAPIを公開する仕組み。メーカーのみならず第三者にも公開することで、どんな人がこういう部品を欲しているなどというマーケティングデータでビジネスができるようになります。2014年のTech Crunch Disrupt SFの”Best Enterprise Disrupter”(Accentureスポンサードの賞)にも選ばれています。彼らはビジネスモデルだけでなく、今年のSXSWの見えないけど恐らく大きなテーマであったと思われる「多様性」を体現する会社であることが勝因の一つでしょう。Tech系のスタートアップでは大変珍しく女性のCEOです。

FINALISTS

  1. Hypori | Austin, TX Round 2 Finalists  → (CrunchBase)

    Android、iOSからアクセス可能な仮想モバイルインフラを提供する会社。モバイルファースト(モバイル端末を活用し企業ネットワークの中核と位置付けて従業員がより円滑に仕事ができるようになる)化するこれからの企業に対応するサービスです。業務がすべてクラウド上で行われて、従業員が持つモバイルには一切データが残らないとなると、情報漏洩のリスクが下がります。電車に忘れてきたっ!やばい顧客データが!ということがなくなります。設立は2012年。

  2. Kasisto | New York, NY Round 2 Finalists (CrunchBase)
    研究機関であるSRIインターナショナルからスピンオフしたベンチャー企業です。モバイルのバーチャルアシスタントを提供していてintelligent conversationsであることをうたっています。しかも面白いのが「ファイナンス」と「コマース」に特化していること。今月スターバックスにどれだけクレジットカードで使ったのかという細かい消費行動も、音声もしくはテキストで会話形式で教えてくれます。KasistoがSRI生まれということは、Siriと姉妹?の人工知能さんですね。
  3. Crate.IO | Vorarlberg, Austria
    TechCrunch Disruptヨーロッパ2014のWinnerであるCrate.IOはビッグデータを扱うようなバックエンドを数分で構築できるサービス。一般にデータベースの主流であるのが、OracleやMySQLなどに代表されるリレーショナルデータベースと言われて、データを表(テーブル)で扱うのが特徴ですが、こちらのCrate.IOはドキュメント指向データベースといわれるもの。事前にデータの構造(あなたはこういう役割で場所はここ!という感じでしょうか)を決めておかなくてよいので、スケーラブルなビジネスをする時にはDBが足枷にならないということです。インターフェースが使いやすいことと分散データベースクラスターを即時構築できるとか…。通常のSQLクエリを使ってデータベースにアクセスできるそうです。GitHubにてソース公開中です。

  4. Identified Technologies | Pittsburgh, PA (CrunchBase)
    2013年設立のドローンの会社です。簡単にマップ上でエリアを指定すると、自動的に飛んでいきデータを集めてドックシステムに戻ってきて即時解析、そして充電。俯瞰画像だけでなく3Dモデリング化にも対応しています。石油や特にシェールガスのプラントを当面の主たるクライアントに設定しています。(アメリカではドローンの開発が進むもののテロ警戒のため規制が厳しく商業利用としては石油施設など一部しか認められてないそうです。最近映像業界での利用が認められはじめたとか。)今は画像解析による監視機能ですが、資材に直接ICタグをつけて、ドローンが所在を把握して紛失防止に努められる…なんて未来像が浮かびます。BIインテリジェンスによると“世界のドローン関連支出は向こう10年間で最大1000億ドル近くに上る可能性がある”そうで、それ故か今年はドローンビジネスについてのセッションやデモも多かった印象です。

  5. Loopd | San Francisco, CA (CrunchBase)
    大きな展示会や商談会で活躍しそうな、ビーコンとアプリを使って誘導するイベント支援ツール。首からぶらさげたバッジが各ブースに設置されたビーコンと通信し、手元のアプリに情報が送信される仕組みです。どの順番でどのブースに何分いたかというデータに合わせて、次の誘導を促すということができます。

  6. Sapho | San Francisco, CA (CrunchBase)
    会社のすべての業務システムのアップデートを配信してくれるアプリ。それぞれの社員に紐づいた更新ニュースだけが配信されるようです。Twitterのようなインターフェースで情報がカードの形でストリームされる仕組みで、より関連性の高いコンテンツを学習していくそうです。

  7. Trendalytics | New York, NY (CrunchBase)
    ファッション業界に特化したトレンド解析プラットフォーム。製品の品揃えから地域や季節ごとの需要といったファッションに関するビッグデータを解析し、クライアントに提供しています。

ALTERNATES(補欠)

スマートデータ部門の名の通り、集められるデータでリアルタイムにいかにビジネスするか、各社特色のあるサービスをはじめています。何にでも対応できるというよりは、それぞれの分野により特化した方が勝ち…という構図が見えてきます。人がそこに必要性を感じ、いかに“スマート”かを見出したものが勝ち残っていきそうです。


Entertainment and Content 発信側も受信側も両者に使いやすくわかりやすいサービスであるか | エンターテイメント&コンテンツ部門

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Zype | New York, NY → (CrunchBase)

Zypeはこれからのコンテンツ配信のあり方を象徴しているかのようです。Zype上で動画を管理して、Zypeの持つプラットフォーム(モバイルアプリとWeb)でチャンネルを簡単につくることができる、コンテンツホルダーのための管理プラットフォームです。アップした動画だけでなく、YouTube、Vimeo、Huluその他すでにある動画プラットフォームから動画を読み込んでくることができます。担当者は各プラットフォームに合わせてコンテンツを準備することなく、Zype上で簡単に管理、メンテナンス、配信、マネタイズできるという嬉しいサービス。なぜこのようなプラットフォームが必要か?CEOのEd Laczynski氏が良いこと言ってます。「コンテンツホルダー自身が独自に収益化するためのツールを持たなかったため、多くのプラットフォームにコンテンツが断片化されてしまっています。グローバルにコンテンツの権利を管理し、ローカライズしていくことができる最適のツールです。」救世主になってほしい。初期のパートナーとして、KONAMIと組み日本のアニメ「遊戯王」がZypeを利用してチャンネルをつくっています。効果的なSEO、利用者の声がダイレクトに聞ける、などの特長をうたっています。→Yu-Gi-Oh!

FINALISTS

  1. Inmobly | Columbus, OH Round 2 Finalists (CrunchBase)
    モバイルでの動画視聴が格段に増えたなと感じるこの頃ですが、inmoblyは独自の予測によりユーザーに最適化された動画広告を予めキャッシュしておくという技術をもったBtoBのサービス。元々Inmoblyはモバイル動画に特化して、それまで見た動画から予測して、これから見そうな動画を予めダウンロードしておく(Wi-fi環境下のみ)というPAULというアプリを公開していました。その技術を応用してマネタイズの仕組みを変えてきたのも面白いなと思いました。

  2. SIX INC | Tokyo, Japan Round 2 Finalists
    上記ご参考ください!

  3. AirDog | Riga, Latvia (CrunchBase)
    GoPro搭載のアクションスポーツ専用完全自動飛行できるドローン。2014年6月にKickstarterを開始し成功。ドローンを誰かが操作することなく、自動で追尾してくれるなんて夢のテクノロジーだなと思います。ユーザーはAirLeashと呼ばれるセンサーを腕に装着しスイッチを押すだけだそうな…。飛行高度や撮影アングルは、好みに合わせてアプリで設定できて、周回させたり、ホバリングさせることも可能だとか。一人でエクストリームなドキュメンタリービデオが撮影できる時代がやってきました。AirDogという名前がかわいいです。

  4. Cloudstitch | Cambridge, MA (CrunchBase)
    Cloudstitch上でGoogleスプレッドシートとインターフェースを組み合わせて簡単にWebサイトが制作できるサービス。ほぼコーディングはいらないというのが彼らの売り。インターフェースの方はGitHubで配布しているのでそこから選ぶことができるようです。Wordpressに代表されるようなCMSが充実してくると、誰かに頼まずとも自分で作れる時代が加速しますね。

  5. Flixfindr | San Francisco, CA (CrunchBase)
    NETFLIXやhuluなどの動画サービスからコンテンツを検索してくるサービス。動画配信サービスが乱立しているイメージのあるアメリカ。どこに自分の見たいコンテンツがあるか一発でわかるのは、とても便利です。収益の部分がわからなかったのですが、アフィリエイトみたいなことをしていくのでしょうか?

  6. LyteShot | Chicago, IL (CrunchBase)
    リアルにシューティングゲームで遊べるLyteshot。赤外線を出す“Lyter”と受信側の“LytePuck”を使い現実世界をゲーム空間に変えてしまいます。ポイントとしてはAR対応のメガネなどと連動させることができるよう、オープンソース化されているということ。色々拡張していけそうです。2015年のCESでも話題になっており、こちらに詳しくレポートされています。

  7. Pixbi | New York, NY (CrunchBase)
    すべて、画像から商品を探し選ぶことができるサービス。画像認識技術で、雑誌の中の写真ひとつひとつに商品を抽出タグ付けし、提携するECサイトへ誘導するというもの。Pixbiと出版社でアフィリエイトの報酬を分けあうビジネスモデルになっているんだそうです。

ALTERNATES

並べてみると、エンターテイメント&コンテンツの制作をイノベートするものというより、増えてきたコンテンツをいかに効率よく、最適な人に届けるかというサービスの方が多いことがわかります。細分化された趣味趣向にコンテンツを結びつける技術やアイデアはハードルも高く、何が答えかは引き続きわからないものの、コンテンツホルダーと受け手が直接結びつき始める…というのは一つの大きな流れのように感じます。ドローンもやっと撮影向けの規制緩和が進んでいますので、この分野では来年辺りもっと面白いプロダクトが増えているかもしれませんね。


Digital Health and Life Sciences 安価なハードとスマートフォンの組み合わせは世界を救う | デジタルヘルス&ライフ部門

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Tinnitracks | Hamburg, Germany

tinnitus=耳鳴りのこと。ドイツのこのスタートアップが解決するのは、耳鳴りを持病に持つ人が音楽を楽しむということ。自分が好きな音楽ファイルをTinnitracksにアップし、患者さんが耳鳴りしてしまうある一定の周波数だけ取り除いて変換してくれるというもの。耳鳴りの原因になってしまう周波数を低減することで特定の聴覚神経の活動を抑えていくことで長期的に改善させていこうというものです。実際に臨床研究が結果を出しているものもあるようです。1日あたり1,2時間、少なくとも6か月続けてみてほしいとのこと。新しいアプローチで病気が治るというのはとても嬉しいことですね。良い結果が出てほしいです!

FINALISTS

  1. BioBots.io | Philadelphia, PA Round 2 Finalists (CrunchBase)
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    Most Innovative Company
    この部門のWinnerは逃したもののMost Innovative Companyに選ばれたBioBots。ペンシルバニア大学から出た3Dバイオプリンターのスタートアップです。一般的なバイオプリンターに比べ価格が1台USD$5,000と破格の安さ。実際に人間の体に移植するという類のものではありません。何がポイントかというと、プリントした組織を、製薬会社が行う新薬開発など細胞実験に使うということです。彼らが焦点にしているのは、前臨床試験、臨床試験段階に使う組織や器官の作成。莫大なお金で研究開発された薬が市場に出されるまでに、さらにFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けなければならずそれに大変な労力とコストがかかるようです。エビデンスのために動物実験を繰り返す。CEOのDanny Cabrera氏によると「人と動物は違うので、動物実験では実際に人が薬を使った時にどんな反応をするか予測できない。」だからこそ人体により近い組織をプリントして実験すればいいじゃないかということです。しかもはるかにコストがかからないそう。彼らの目的はBioBotsを広め、FDA認可のスピードをあげていくことでもっと世界の何百万人の生活を向上させることらしいです。なんて志の高い!

  2. MobileOCT | Tel Aviv, IsraelRound 2 Finalists (CrunchBase)
    スマートフォンに取り付けられるコルポスコープ(子宮頸がんなどを検診するための顕微鏡)。スマホを使うことによってコスト大幅に下げ、気軽に検診してもらうことで癌の早期発見を促そうとしています。コストの面だけでなく、撮影してすぐにクラウドへ画像をアップすることができて経過をみることも可能。アメリカ以外にもグァテマラ、ボツワナなど医療が行き届いていない地域への普及を狙っています。今は子宮頸がんに焦点をあてているものの、今後、経口や皮膚疾患などへの診察にも利用拡大していきたいとのこと。

  3. Accel Diagnostics | Pittsburgh, PA (CrunchBase)
    安価なキットとスマートフォンを使って簡単に健康に問題があるかを検査できるサービス。pScreen™ と呼ばれるクレジットカード型のキットに自分の体液(指からの少量の血液や尿)を垂らすと20分以内に体液中の物質レベルを測定し正常値かどうか結果を出し、スマートフォンに表示してくれるというものです。ELIZA法その他の試験と比べても劣らない正確な値を出せるとうたっています。これを使えば、持病を抱えた人も含めて、特別な研究機関に時間をかけて検査してもらうことなく簡単に検査できることで大病のリスクを日頃から防止することができるという訳です。カード型のキットはバッテリー不要でかつ使い捨て。

  4. Eko Devices | Berkeley, CA (CrunchBase)スマートフォン対応の補聴器メーカー。Eco Coreと呼ばれるアタッチメントを手持ち(ほとんど大丈夫)の補聴器に装着します。補聴器から聞こえてくる心音の音声記録をBluetoothでスマートフォンへ送信。すぐさま音を分析してビジュアル化して表示します。医者はスマホのアプリとサイトで電子カルテと共に補完できる仕組み。もちろん患者さんから得た心臓データはHIPAA法(医療関連データについての電子化の推進および医療データについてのセキュリティおよびプライバシー保護のための標準規格が定められた法律。1996年に制定。)の基準を守ってきちんと管理されるそうです。元々のアイデアはCEOのConnor Landgrafの15歳の時の体験によるそうです。地域の検査で心雑音がみられ、心臓の専門医に診てもらった方がいいと言われ2か月あまり待たされた結果、病気でも何でもなかったことがわかり、そのまま健康に今まで生きてきたと。Eko Deviceがあれば2か月間の心配だった時間はなかったかもしれません。患者側に嬉しいだけでなく、心臓に関するデータが集まり(匿名で)最大のデータベースになれば、それを心臓専門医が参照し、より適切な治療を行うことができるようになります。非常にビジネスとしても広がりがあるデバイスです。アタッチメントというのがおしゃれです。。。↑画像はイヤフォンではなく補聴器です。三角の黒いデバイスがアタッチメント。

  5. Litesprite | Bellevue, WA (CrunchBase)Litespriteはストレス、不安/抑うつ、糖尿病や喘息などの健康状態の管理を支援するモバイルゲーム。ターゲットは主に25-50歳の女性。ゲームの進捗状況は担当医が見守ることができ、個人に合わせてレベルを調整することができるようです。臨床医が治療の過程で患者とどういうやり取りやステップを踏むのかをまずは観察し、ゲームの設計にかなりの時間を費やし、臨床医に何度もFBしてもらって出来上がったとのこと。

  6. Smart Temperature Patch | Sherman Oaks, CA (CrunchBase)現在Indiegogoでクラウドファンディングに挑戦中のSTEMP Smart Temperature Patch。2015年CES Everyday Health Awards for Innovationのパーソナルヘルス部門のWinnerにもなっているようです。バンドエイド型のスマートフォンと連動した体温計です。ちょうど脇の下に貼りつけられるようになっていて、大人だけでなく子ども(赤ちゃん?)の体調も親が管理できるように作られています。継続的にモニタリング(1回のチャージで30日持つとか?)ができることが一番の売り。計測の度に子どもを起こしたりということがなく「付けていることを忘れちゃう」というのがポイントです。アプリではデータをトラッキングして解析してくれて、異常なときにはアラートで知らせてくれるそうです。シャワーも浴びてOKで何より安価(Iniegogoで$35で手に入ります。Indiegogoではアフリカへの寄付を選ぶこともできます!)。

  7. Tute Genomics | Salt Lake City, UT (CrunchBase)ゲノムデータから遺伝子配列を解読するのを支援するクラウドサービス。Tute Genomicsのデータベースには現在わかっている遺伝子変異と、それらの病気のリスク、薬物反応などの情報が入っているそうです。現時点で人ひとりのDNA30億文字を解読するコストは数千ドルほどだそうです。安価になればそれぞれ個別のオーダーメイド治療が可能になってくるというのがこの分野の面白さ。去年Keynoteだった「23andme」に引き続き、ゲノム解析が大衆化してどんどん私たちの生活から近くなってきているというのを感じます。Tute Genomicsだけではなく、近年多くの民間企業がビジネス化しようと躍起です。注目の分野です。

ALTERNATES

ここまで揃ったか!と思うほど、(使い捨ててもいいくらい)安い費用で用意できるハードとスマートフォンを組み合わせて、かつデータはクラウドで解析、という仕組みのデバイス&サービスが綺麗に出揃いました。王道の手法ということなんでしょうが、ニッチ方向に細分化されていて、どこにニーズがあるかアイデア勝負になっているように思いました。しっかりユーザー(患者さん、先生、介護する人…)を観察して細かくFBをもらって使いやすいものに仕上げていきながら、単にモノを売るビジネスではなく、裏にあるデータをどう利用するかというのは、ひねりというか何重にも考えないと生き残っていけないフェーズにきているなと感じました!非常に参考になるしひとつひとつが面白いものばかりでした。

…ここまででやっと半分です!気になったスタートアップがあったらぜひ各サイト、CrunchBaseをみてみてください。
残りの3部門も非常に面白いファイナリストばかりです。後半もお楽しみに!

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未来予報研究会

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参考記事: